そんな訳で宇佐山古墳群(13号墳)の現地説明会に行ってきました。現場は近江神宮時計博物館の横、砂防工事に伴う発掘調査です。宇佐山古墳群、という名の通り、12基の古墳の存在が知られていたのですが、今回は新しく発見されたので13号墳です。
というかさ、新しく古墳が発見されたって凄くない? と結構この時点で前のめりなのですが。…そして妹(私という多趣味かつオタクな姉がいるのにびっくりする位『普通』の『リア充』)にどん引きされた訳ですが。

どうでもいいけど前日の豪雨+朝からの雨+気温急上昇のコンボでものっっっすごい湿度です。べったべた。これが容赦なく血圧を下げていくというか…あ…これ…貧血の前触れ……。

新聞にはまだここに頭蓋骨がある状態で掲載されてたけど、流石に壊れやすいので取り上げられて、その代わりにパネルが置かれています。赤色もやっぱ空気に触れて退色してる気がするなぁ…。例の頭蓋骨も展示されているのですが、なんせ大人気すぎて近寄れもしない(笑) まぁ後で良いわ…。
使われている石は花崗岩。比良山系に限らず滋賀県は回りぐるっと花崗岩だから(だから鉄が出来るらしいけどそれはまた別の話)近隣で調達したとみられる。頭に近い方が大きい石を、より平に仕上げてるけど足下は小さめの石だったり隙間が空いてたり。どうもそこから土が流入したっぽい…? 内部の、土を被ってなかった部分(頭蓋骨とその周囲の石壁)には赤色顔料(ベンガラもしくは水銀朱?)が残ってる…けど先にも書いたとおり、退色してるんじゃないかなぁ…。
この石棺、ホントに狭い。どれだけ狭いかって150cm未満で小柄(自分で言うのもなんだが)な私でも肩幅と腰幅キツいくらい。上より下の方が狭まってて、上から取ると深そうに見えるけど実際は30cmくらいしかない。

今回はまだ発掘作業も途中な所で人骨という腐りやすく壊れやすい物が出てきたということもあって、異例づくしの現説。だから赤色顔料の種類についてもまだ分析されてないし、他にも現時点ではハッキリしない事が沢山。…色々異例。…にしてもホントに梅雨時って最悪やな…。墓坑の壁に白カビが広がってたわ…。

でもって下あご(歯が2本のみ現存)他の骨がキレイに無くなってる事についてだけど、バクテリアの力って凄いよなぁ…と。1500年で人間の体がキレイさっぱり分解されて土に還るってスゴい事だよ。ああでも改葬したりしてたらホントに頚から下があったかどうかは解らないけど。
それはともかく、この歯並びの良さですよ。凄い。こんな歯並びキレイに残った出土人骨初めて見た。相当脆いらしいけど、是非またどっかでお目に掛かりたいですね。
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