2011年2月22日火曜日

花組『愛のプレリュード《新人公演》』宝塚大劇場

 一本ものではないからカットらしいカットはラスト銀橋のみ。しかしゆうさんの為のシナリオだなぁ…という印象がますます濃くなりました。新公だと「ゆうさんの退団公演」という色が薄まるからよけいにそう思うというか。
 見る前に一番「これは…!」と思ってたのはハマちゃんこと輝良まさとくん。はっちさんの役柄が当初の相関図では「ドイツ人」としか出てなかった時はなんじゃらほい? と思ってたのだけどあんなどえすなはっちさんと知れてからはそれをあのガタイのいいハマちゃんがやるのかと。
 そんな感じで相変わらず下級生知識に乏しい私の感想ですよ。

フレディ:大河凛(真飛聖)
 初主演らしい初々しいがりんくんでした。とはいえ、初々しいってのは悪い意味ではなくね。幕開け直ぐの「サンタモニカに吹く風」は声が詰まってて、あー緊張かなー…と思ってたけど、ダンス挟んでからは落ち着いてた。
 ゆうさんの役はほんとに難しかっただろうなぁ…と思うんだけど、すごい頑張ってるな(って言うと上から目線なんだけど)って印象。
 挨拶も途中涙しながらも詰まることなくしっかりとやりきってて、うんうん、がんばれっ!! っていう…

キャシー:桜咲彩香(蘭乃はな)
 えと、ごめん、あれこれコメントできるくらいしっかり見られてないんだけど、熱いコーヒーで蒸せた台詞の言い回しはこっちの方が好みでした(なにそのピンポイント)。

ジョセフ:鳳真由(壮一帆)
 まよちゃんはもう貫禄の域。ほんっとに巧い。銀橋ソロとかものっすごいカッコいい!!
 フレディが不動産屋から立ち去った後のマウロとの会話シーンで台詞飛ばした時は…ホントに時間にしてものの数秒なんだけど無言の空間って怖いね…まよちゃんそのままゆっくり10歩ほどその場で回って台詞取り戻してたからε-(´∀`*)ホッ
 アジトのシーンはいつもとみぃをガン見してたのだけど、今回はオペラ使わずに見てたら手下が酒だ金だと歌ってる所でジョセフは下手で懐中時計見つめてたのね…気づかなかった。
 あと、まよちゃんって死に役多いよーな気がするのはCHのせいかな…? あとテサギ新公でも死んでたよね。そんなこんなで死に役も上手いんだわまよちゃん。
 で、ですよ。
 フレディとジョセフのデュエダンですよ。
 せり上がって振り向いたまよちゃんのものっっっそ晴れやかな満面の笑顔ですよ。
 きゅんときたのはこっちのほうだー!!(一部にしか通じないネタ)
 ええほんとうに胸を打ち抜かれましたあの笑顔。晴れやか過ぎる。一分の曇りもない笑顔。なぜか涙が…。
 あ、あと、ハマちゃんガルボとのシーンはハマちゃんの所で書きます。これも私の中の寝た虎の尻尾を踏んでいきました。

マウロ:真輝いづみ(華形ひかる)
 みつるをそのまま踏襲したマウロでした。髪型から化粧からなにから全部。あ、パーティー前にデスクで懐中時計を見つめて物思いに耽るジョセフに話しかける時は「じょーせーふー」って感じで、みつるの「じょーせふ♪」ってノリではなかった位か。
 マウロのラストシーン、懐中時計を渡すシーンでは、新公だから警官の数が全然足りなくて、マウロは連行されなかったのよね…自分で歩いて(しかも警官の前を先導するように)はけたんだけど、だからこそ懐中時計も「去り際に渡した」って感じで…本公演の「警官を振り切って渡す」ってシーンが好きだった私はちと(´・ω・`)

ジュリー:天咲千華(桜一花)
 あまちゃき! 凄いお茶目なおばーちゃん! 今回の新人公演で一番アドリブを飛ばしまくってたのは間違いなくあまちゃき。
 フレディを迎えるあのシーンから、お婆ちゃん特有の独り言のような、誰かに話しかけるわけでもないセリフがぽんぽん。「(キャシーお嬢様は)可愛いんですよ」とか。動きもアドリブたくさん。パーティー前夜のシーンではくるくるくるくる執事長に止められるまで回ってみたり、「ぎっくり腰になっては」のセリフは耳元で急に大きい声を出してみたり。少し耳の遠いお婆ちゃんなんだろうな、ってのも伝わってきたし、ほんと巧いわあまちゃき。それだからこそ今公演での退団が惜しい…。

ガルボ:輝良まさと(夏美よう)
 もう、もうね! なにこのサディスト! たまんないですよ!! 初日にはっちさんがどえすなナチス役で、え、これを…ハマちゃんがやるの…!? ハマちゃんといえばあの体格といい、雰囲気といい、勝手にこういうどえすな役似合うと思って期待してたんですが。が。かんっぜんに期待と予想の遙か上でしたハマちゃんナチス。
 不動産屋でジョセフを脅迫するところから存在感パネェ。はっちさんと同じ前髪はらりの髪型がすっごい似合ってる。
 はっちさんはえりたんの肩を鞭でポンポンってしてたように思うんだけど(それでえりたんは嫌そうにはねのけてた)、ハマちゃんは何を思ったかまよちゃんの頬を、それも客席から見える左頬をぴたぴたしたんですよ!!!!(おちつけ)しかもまよちゃんはじっとハマちゃん睨んだまま微動だにしないし! ちょ、この瞬間頭にでかでかとはままよ! の文字を思い浮かべたわたしきっとまちがってない。
 パーティー会場の裏でははっちさんは鞭でまた肩たたこうとして、えりたんはよけて立ち去ってたけど、ハマちゃんは腕を掴もうとしたのか、まよちゃんが通り過ぎた後で上げられたままの右手があった。はままよ!(リプライズ)
 研究所前での対決シーンでもガルボはあそこであんな風に踊ってたのねー…ジョセフやキャシーも。いかにアダムばっか見てたか新公で思い知りました。

スティーブ:真瀬はるか(愛音羽麗)
 いまっち! これぞという「動」の見せ場がない「静」の役だったのだけれど、無難にというとマイナスイメージかなぁ…とても安定感があったように思います。
 っていうか最後のシーンで懐から報酬を取り出す所とかなにこのひとにじみ出る色気とか思ってました(またピンポイントな)

 役柄として記憶に色濃く残ってるのはホントにごくごく一部だけなのだけれど、とても安定感のある新公でした。まよちゃんといいいまっちといい、安定感がハンパない。ハマちゃんがはっちさんのように悪役路線にいってくれないだろうかと割と本気で思っています。

 シーンでは、新公で人数が少ないぶんだけパーティー前の銀橋シーンでエスコートする男役が少なくて真ん中以外は娘役のコンビでした。対決に踏み込む警察が少なかったのは先述の通り。
 パーティー前のメイドと執事のナンバーではみょーにマイクに雑音が入ってたのが気にはなったけど、そんなに噛むこともなかったし、セリフ飛ばしたのはまよちゃんだけで、キャシーと先生の会話が一カ所テンポ合わなかったのがあったなぁ…くらい。誰かが転けたり物を倒したりもなかったし。
 あ、孤児院前でのパン屋の店主をやってた愛羽ふぷきくん、去り際に小さくガッツポーズでした。本公演ではタソがいい小芝居してるところだけに、負けないように客席のクスッと笑いを浚っていきました。
 心残りはふみかさんの役をしたタソをしっかりと見られなかったことです。まよちゃんに目を奪われててタソまで見られへんかった…無念。東京で新公見られる方はタソをぜひ…!

1 件のコメント:

  1. ひこにゅん2011年3月16日 0:07

    喫茶店でいい加減にテーブル拭いてた店員もつぼりました。

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