北海道から沖縄まで、全国47都道府県をキャラクター化!各県キャラ紹介(カラー)、170本以上の4コマ漫画に加え、本州四国連絡橋建設秘話を県キャラで描いた特別読み切り「夢の架け橋」も収録。これに限った事ではないけれど、所謂『擬人化』ジャンルのマンガはステレオタイプも誇張表現も全部ネタだと思ってさらっと流すくらいの淡泊さを持てない人は読まない方がいいと思う。この本でも京都はそらもーねちねちにっこりやんわりちくりな描かれかただけど別に気にならない。逆にこの手のマンガでそこまで『キャラ立ち』してるんだから羨ましくさえある。細かい所は突っ込まない。『日本の首都はいつから東京になったん?(by京都)』とか…いや、全力でネタでしょうよこの台詞。ただ『県名が名前』なだけのキャラが47人(例外もあるけど)出てるだけと思えない、でもってジョークとして受け止められない人は、繰り返すけど読んでも全然楽しくない。ネタをネタと受け止めて笑える人でないと真面目に受け取りすぎて不愉快になるだけなので読み手を選ぶ本ではあると思う。
私には普通に面白かったけど。amazonの評価が見事に真っ二つのなのは多分このせい。
以下ネタバレも含みますよ。
なんだかんだで近畿圏しかよく解らんけど特徴捕らえてて面白かった。近江商人が女キャラやったのはちと意外やけど、天秤棒じゃなくそろばんでよかったと思った…いや、結構ビジュアル的な意味で大事。京都の描かれ方が酷いとか言うけど、「でもコレ100倍くらいに希釈したよーなのが京都人やて思てるやろ?」と逆に言いたい。…いや、多分100倍まで薄めんでもいい気がするけど。でもって濃縮具合では大阪も大概やと思うけど大阪の描かれ方はどんなに極端でも結構誰も何も言わないよね。大阪だからか。それでいいのか。みんな京都に夢を見すぎだ。
個人的にツボやったのは三重の「(愛知とは)お金だけの関係☆」発言と奈良の「土に還れ」発言かな。特に後者。ちょっとどきっとした(笑)まぁねー奈良とか京都はねー…ローマみたいに地下鉄作り始めたはいいけど完成時期とりあえず未定とか言うてる場合ちゃうもんねー。…そこにしっかり滋賀も入ってる訳だけど。滋賀も結構、掘れば出るしねぇ…。土器って結構どっからでも出るよね。いや、ホントに。
ちょっと気になったのは書き下ろしという本州四国連絡橋の部分。推進の一方面からしか描かれてなくて、神戸(兵庫)はこんなに周りの反対にも災害にも負けずに頑張った! って所だけがクローズアップされてて、その結果産業空洞化した淡路島の事とかは全スルーなのがイマイチかな…。ああ、でもあの震災の所は思わず涙してしまった。もうこんなに時間経つのに、どうしても震災を思わせる映像とか写真とか見ると涙腺刺激されるんよね…あの横倒しになった阪神高速とか、半分宙に乗り出したバスとか、1階が押しつぶされたビルとか…その前にあった奥尻の津波は夜やったから、夜の闇に浮かぶ真っ赤な火事の火だけしか印象に残らんかったけど、神戸は朝やったから、薄曇りの朝にあの衝撃映像やしな…。
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