2012年1月17日火曜日

花組『復活(新人公演)』宝塚大劇場

日曜日に新公前に1回だけしか本公演を見てないので、新鮮な気持ちのままで新公も見てきました。
 22列目で見てたので、兵士と護送される囚人らが目の前の通路を通って舞台に上がったのだけれど、目の前をずらっと硬い顔の兵士と、暗い顔の囚人が通って行くのはなんていうか、不気味でした。歌声も、地の底から響くような感じだから特に。
 まよちゃんとみりおんはファントムに引き続いての組み合わせで、上手いのはもうわかってるから安心してみてられる新公でした。
 以下、ちらほらと。

ネフリュードフ(鳳真由)
 カチューシャの髪飾りを取る所で、一瞬引っかかってしまったんだけど、客席からはくすっていう笑いが生まれて…そこはちょっと違和感やったかな…笑う所ではないんじゃないかな…。
 カチューシャがシモンソンと結婚した、という所で、花束を落として、また拾い上げてカチューシャの肩を抱く所がなんていうかまよちゃんの真骨頂みたいな気がしました。私、まよちゃんのああいう苦悩した顔が好きなんかもしれん。
 あと、最後のシーン、銀橋で「人生の第2幕を始めるとするか」のセリフ。ホントに偶然で、稀有な例だとは思うのだけれど、このセリフを「今回で新公を卒業する鳳真由」が言う事がほんとに…なんかじわっときました。本役さんへのあて書きで、新公の役の人が言うとやっぱりイメージが違うよね、っていうのはよくあるけれど(愛プレとか特に)、逆に新公だからこそ別の意味を持って聞こえる言葉ってのもあるんだなぁ…と。

カチューシャ(実咲凛音)
 アジャーニをやったことで、スレた芝居というか、宝塚的な(というと語弊があるけど)お嬢さんではないカチューシャがすごくよかったんじゃないかと思います。「あんたが最初の客だよ!」と高笑いする所とかすごくよかったと思う。

シェンボック(大河凜)
 がりんくん、歌がなんかすごく上手くなったと言うか、愛プレ→ファントム→復活、となんか一足飛びな気がする。同じ銀橋で歌うにしても今回はすごく合ってたというか、上手い! と思ったというか。がりんくんの明るい雰囲気にあう歌だったからってだけじゃないよねきっと。
 で、シェンボックの軽妙な感じは確かに出てるんだけど、やっぱり軽妙さという意味では本役のえりたんはものっすごく、抜きん出てるな、と思った。えりたんシェンボックの凄さというか、えりたんの凄さが透けて見えた気がします。

アニエス(仙名彩世)
 さすがのダンサーっぷりというか、舞踏会の場面でのダンスはやっぱり光ってました。今回はアドリブを挟む余地がなかったのか、ファントムのカルロッタで見せたようなアドリブはなかったです。

シモンソン(柚香光)
 麗しかった! コサックで踊ってる時点でなにこの綺麗な人…! だったのがシモンソンになってしゅっとした麗しい感じが…! 歌も初めてまじまじと聞いたけれど、上手いね…! まよちゃんとみりおんとのあの歌もすごく聞かせてくれたように思います。

パーブロワ(月野姫花)
 少し舌っ足らずというか、じゅりあがすごく硬質な雰囲気を漂わせていたのでそれを思うと少しほわん、とした雰囲気かな、と思ったかな。それでも「私たちにも日用品などを頂いて」とネフリュードフに頭を下げるところではなんかこう…ぐっときました。

コルチャーギン公爵(輝良まさと)
 すっごいよかった! お髭がダンディーで、背の高さもあって、若い時はさぞかしイケメン公爵で社交界の花形やったんやろなぁ…という素敵なおじさまでした。ミッシィとの婚約を破棄したネフリュードフに「若かったら決闘を申し込む所だ」という所とか、抑えた怒りがふつふつとしているかのようでした。だからこそ、本公演もなんだけど、あそこでネフリュードフの襟を掴むのがよくわからない。
 あと、バイトで本公演と同じ村人もやってて、ここは本公演と同じく爽やかな笑顔でにっこにこしながら女の子リフトしたりしてて…あのお髭のダンディーなおじさまが…。

ワーニコフ(天真みちる)
 今回の新公で一番場をさらっていったタソ。
 ロシアンティーの場面では、「(ジャムは)必ず二種類入れるんだー……3種類もあるじゃないかー!」とか、やけどした口ひげをユーリ(神房佳希)にちょいちょいと拭いてもらったり…そう、ユーリの神房佳希くんもすっごいよかった。
 銀橋での「サインがない」であったりも、ミハイロフ(優波慧)とのコンビ(というかミハイロフは無言のツッコミというか)で笑いを誘うし、すこしやりすぎなくらいに今回の新公ではアドリブ担当でした。しかし突き抜けてた。上手いわ。

カルチンキン(日高大地)
 ここ最近とみぃ(日高)っていう組み合わせが続いて3回目…かな。法廷で振り返った時のとみぃのような憎々しい表情はなかったけれど、日高が銀橋芝居!銀橋芝居!キスシーン! と客席でドキドキしながらオペラロックオンでした(どんなときも手元は正直)。二階席から見てたらまだキスシーンはぎこちないというか、遠かったらしいですが、そこは東京に期待です。
 それ以外では一番最初、カチューシャが手錠されて銀橋を渡る所で舞台上で下手から上手に囚人を連行している兵士と、客席登場の兵士は下手側、前から2人目の兵士。舞踏会の時の燕尾服は中央付近でシェンボックの右あたり、前でネフリュードフらが話している時は後ろの椅子に座ってました。…っていう日高立ち位置メモ。

ファナーリン弁護士(水美舞斗)
 メガネじゃなかった(そこか)
 いや、それは冗談としても、ハキハキと聞き取りやすく、人情派(実力もあるけど情に厚い)な弁護士を好演してたように思います。

 以上、ホントに印象深かった所だけざっくりとメモです。

0 件のコメント:

コメントを投稿