幼少の頃から、人間に取り憑いた不吉な死の影が視える弦矢俊一郎。その能力を“売り”にして東京の神保町に構えた探偵事務所に、最初の依頼人がやってきた。アイドル顔負けの容姿をもつ紗綾香。IT系の青年社長に見初められるも、式の直前に婚約者が急死。彼の実家では、次々と怪異現象も起きているという。神妙な面持ちで語る彼女の露出した肌に、俊一郎は不気味な何かが蠢くのを視ていた。死相学探偵シリーズ第1弾。三津田信三は刀城言耶シリーズが好きで読んでたんだけど(マジホラーな『赫目』は多分まだ無理だと踏んで読んでない)、コレも面白そうだなーとは思ってた。土曜に一人で宝塚で時間潰す必要があったから宝塚駅前の本屋で買って読んでみた。結構さらっと読めたな…文庫だから1時間くらい。
コレも私、結構好きなタイプだわ。神永学の『心霊探偵八雲』も好きだから結構毛色が似てる気がする(勿論細かい所は全然違うんだけど)コレも好きだというのは眼に見えてたんだけどさ。
三津田ワールドはそれぞれが微妙にリンクしてるから、他のシリーズも読むと楽しい。さらっとこの本にも『厭魅の如き憑くもの』や『首無の如き祟るもの』に出てきた人名地名が出てくるし。設定年代としてはこのシリーズの方が刀城言耶シリーズより半世紀くらい新しいと思う。携帯出てくるし。
話の内容としては若干わかりにくい所が無きにしもあらずだけど、私の読み方(とりあえず初読は勢いのままに読み進める)に問題があるのかも知れん。じっくり読み込む人なら気にならないだろうけど。たとえば十二神将と書かれてたら具体的にはそれがバサラであろうがマコラであろうが気にせずに読み飛ばすからな…。
13の呪いの内容は結構乱暴なこじつけだけどラノベと思えばまぁいいか…と。ラストもさほど印象には残らん感じ。結局解決はしたのかしてないのか。でも大体三津田ワールドはこういう終わり方(必ずしもスッキリ全てが解決しない)だから慣れてるといえば慣れてる。犯人にしても、流石三津田ワールド、あからさまに怪しい人を噛ましてくる…。
と言うわけでまた来週末の時間つぶしで2冊目を買う予感ですよ。
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