その頃のTwitter
私:大和西大寺で乗換待ち。何ココ滋賀より寒いんですけど。
友人:これから正倉院展。近鉄奈良のカフェで朝ご飯~
(ほぼ同時刻のツイート)これは合流フラグ!? とは思ったものの「そこで待ってろー」とメールを送るでもなく、まぁ会うか会わんか解らんわな、と思って奈良に着いたら……会ったよ。朝ご飯してた友人2人と合流。なにこれ打ち合わせゼロなんですけど。そんな訳で大学の頃の友人と3人でいざ奈良博へ!
今年はもう色々開き直って友の会に入会しました。3000円で1年間、東京・京都・奈良・九州の常設展に入り放題。つまり奈良博ならなら仏像館に入り放題。で、各博物館で開催される特展には各1回無料で入れる(今日の正倉院展も正規入場料1000円だけどパスポートならこれも1回はタダ)上に図録は割引で買えるし佐倉の歴博とかは団体料金になるらしい。…うん、安いよ3000円。長浜の2000円も安いと思うけど(送られてくる情報のマメさと講座の路線が好みだから)、流石国立、お得さが桁違いだ…。
で、開館時間前から90分待ち。…まぁ開館前だからね…結局1時間くらいで入れたのだけれども、1人で待ってたら退屈のあまり立ったまま寝てたかも知れん。去年のがマシだったのはみんな朝から阿修羅に並んでたからかな…去年の阿修羅は3時間待ち。
んで、相変わらず思うのは讀賣になってから無茶苦茶混雑するよな、と。ついでに一品集中っていうか。今年はあの琵琶。螺鈿紫檀五絃琵琶。これを至近距離で数秒見る為に30分(私が見た時は)の行列が館内に出来てた…え、正気…? 別に見られない訳じゃないのよ。ガラスケースに肉薄する為だけに30分なのよ。詳細部分がそれでよく見えるかといえば…いや、詳細は図録でいいんじゃね? と思ってしまう私は並ばずに見られる位置から見てそれで満足。確かにあの琵琶がキレイで、凄い事は解ってるけれども、他に出てるものも一級品ばっかりなのに、あの琵琶だけに集中して「これ見られたから満足」ってのはちょっと…勿体ないんじゃないかなーと思ったり。まぁ人それぞれなんだろうけども。
一際目を引いたのは漆胡樽。革袋を模したという木製の水差し…というか水入れなんだけども、角笛形をしてて、とにかくデカい。木製でこのサイズだからきっと空っぽでも相当重いに違いない。水入れたら…何十キロになるんだろう…。装飾とか特になくて、形と色(漆塗)のインパクトで凄い目立つ。
一番キレイだと思ったのは蘇芳地彩絵箱。象嵌とかではなく、彩色なのにものッ凄い色の残りがいい。
これ凄い! と思ったのは展示室の最終室にあった吹絵紙。今で言う所のステンシルっていうかエアブラシみたいな。紙の上に型紙を置いて、その上から染料を吹いて模様を描いてるやつ。これすごい。エアブラシの無い時代に何で染料吹きかけたんだろう…。
奈良博で何がスゴいって展示台とか照明が凄い(またそんな所を見て)。展示ケースの中に円い穴というか、ボタンみたいなのが等間隔に開いててなんだろこれ、と思ったらライトを設置する穴なのね!そのライトも直立するものとうねうね曲がるヤツと…直立するのは上に楕円形のカバーをかけて光の先を調節できるやつ。…おしゃれだ…!!
あと、全体的に展示室が明るくなってる気がした。今回文書が少なかった(木簡が少しだけ出てて面白かった)のと、文書の展示ケースがこれまでの見下ろすタイプから天井まである高さのあるケースになってたから見やすかったのもある。…けどほんとに全体的に展示室明るかった。
今回は刀子類の展示が一切なかった。工具は出てたけども、いつぞや見かけた今でも実用に耐えられるような切っ先の刃物類は無かったな…楽器も琵琶のみ。弦は出てたけども。鏡も少なかった気がする。娯楽用具も無かったな…。
逆に今回目立ってた(と思う)のは薬類。龍歯(実際はナウマン象の歯)は滋賀県からも出てるから「おーこんなけ大きかったら龍の歯やとも思うわなー」と思いつつ。あとは大黄の大きな塊とか。数にしては大して多い量ではないんだけど、あまり出てない気がする薬類。
で、今日のもう一つの目的は常設の方。常設の方というか、奈良博が寄託を受けている長命寺の地蔵菩薩像(鎌倉・重文)がどうしも見たくて見たくてみたくt(ry いや、寄託されてるからって常にお出ましとは限らないんだけども。滋賀県の仏像写真集で見てまさしく一目惚れ。写真で見るだけでもとても神々しい。思わず手を合わせたくなる仏像ってほんとにあるんだ…っていう。
実際に目の当たりにして、あまりの繊細さに…凄いわ。指の表現とかとてもしなやかだし、衣の模様もまだ結構残ってて凄くキレイ。地蔵菩薩って幼げな容貌のイメージがあったけど、この地蔵菩薩はとても…なんていうか…美しい。光背も繊細だし…正倉院展よりもこっちのが満足度高かったかもしれん。それくらい惚れ込む仏像。
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