もうね、レベル高すぎて！ 歌ウマ揃いで！ まよちゃんもいまっちも、がりんくんも貫禄さえ漂ってた気がする…みりおんちゃんも歌うまいしさ…これはレベル高い…！ まよちゃんもっと声高かったよね…？ と思うくらい低い声しっかり出てた。プレシャスのインタビューで低い声を出すには、って話してた通り、会得したんやねぇ…と。
カットも大きくカットされたのは最初の演奏、カルメン～フーガの所と、ビストロの後の夜のパリでのフィリップとクリスティーヌの歌（かなり短縮されてた）～エリックの歌のシーンくらいで、後はセリフをちょこちょこ切ったりで、場面丸ごと切ることはほとんどない凄い丁寧な編集だと思いました。やる方は大変かもだけど、観客にはとても優しい。
そんな訳でいつも通り目に付いた人についてだらだらかくよ。割と書ききれない事も沢山あるので書き忘れも多々あるよ。なんせホントに凄い良かったんだ。
■エリック：鳳真由
まよちゃんうまかった！ まずはうまかったとしか言えない（みんなだよ）。とむエリックよりも精神的に幼いというか、ナイーブな印象を受けた。感情を押し殺すのが大人だというなら幼い部類。いや、とむエリックは多分歴代エリックで一番ポジティブやと思うけど。キャリエールに出て行けと叫ぶ所とか、顔を見たクリスティーヌは自分の物だと叫ぶ所とかが幼くて神経質そうな。
最初に歌い出した段階で「パネェ」と思わされました。ほんとに。パネェ。
タイターニアの所で、舞台に殴り込んでいくエリックはとむエリックよりもなんていうか…暴れてた気がする。殴るわ蹴るわ。とむエリックがかわしたりしてる所、かなりの割合で先制攻撃してた気がする(笑)
クリスティーヌに素顔を見せてと歌われた所、目を閉じて陶然としたような表情で、ああ、頑なな何かを溶かされたんやな…と。それで（エリックが自嘲して曰わく「愛してると勘違いして」）見せてしまったんだな、と。
挨拶は「私事ですが」とエリック役の話を聞いた時はクリスティーヌのような気持ちだった事、後ろを振り返る余裕もなく前だけを向いて走ってきた事、などを話しつつだんだんテンパってきたのか（「頭が真っ白に」発言）そもそも句点のない挨拶だったので（どこまでも副詞で続く挨拶）詰まった所で指揮者の塩田氏がどうやらウインクしたらしい(笑) まよちゃんも「今、先生からウインクいただきました」と。グダグダになりかけて「…ということで！」と強引にまとめに入ったまよちゃん。客席から多分「どういうことだ！」という心中総ツッコミ。きみ、おおものやな。
場面カットとかで高速セリは使わず（あれ、上から見たらほんとに小さい一人用のセリなのね…）、エリックストーリーでもセリは使わずにコロスに囲まれて（子役と入れ替わって）まーりーあーさーまー♪と続いてました。
あと、Twitterで言われてみれば…となったのだけども、まよちゃん、もう立派な死に専科ね…新公で死ななかったのはテサギ以後だとフェルゼンだけ…？ その代わりと言っちゃなんだけどバウでも死んだよね…それを言ったら蘭寿さんトップ御披露目で死に専科っぷりだけど。
■クリスティーヌ：実咲凛音
みりおんちゃん歌ウマ！ CH見てうまいなーと思ってたけど、確実に進化してる。初めこそ堅かったけど、ビストロとか、エリックに素顔を見せてと歌うところとか、ほんっとに上手い。そりゃエリックも絆されるよ。あそこのクリスティーヌは母性愛だった。それはエリックを看取る所も。
ケチつける訳じゃないんだけど、あと欲しいのは華やかさ、かな…押し出しっていうか。
あと、気になったのは最後の銀橋で、大股で歩いてるのが見えてしまってた所。あの白いスカート、パニエの量が少ないから大股で歩くとフロント部分に足が当たるのがわかる…
■キャリエール：真瀬はるか
いまっち！！ 別格やったいまっち！！ どこもかしこもなんだけどきりがないからここだけ大きな声で叫んどく。
銀橋親子ソングがほんとに凄い。
本公演初日みたいに拍手鳴り止まんの。てかどんなに拍手しても足りんと思った。なぜあそこで誰もブラボーと叫ばないのか（いや、叫ばれても困るが）。声量といい安定感といい歌ウマ具合といい、突き抜けてた。いまっち上手いよ、とかいう軽い話ではなかった。格が違う。怖いくらい。
エリックを撃った後はずっと震えてた。なんていうか、「父親」をずっと意識してたんだろうな…でももう「父親」として守るべき「息子」はいない。今しがた自分で「父親として最後の仕事」をしてしまったから。そういう意味では本人ももしかしたら気づいてなかったかもしれない支えを失ってしまったんだな、と。
■シャンドン伯爵：大河凛
前回主演しただけあって、堂々としてたがりんくん。銀橋では貫禄もあったよ。
従者との立ち回りではいきなり回し蹴りしてて( ﾟдﾟ) なにこの伯爵ってば超武闘派やないか。エリックもそういや殴り込んでt……本公演で従者やってるからか！ 踊りまくって乱暴狼藉してるからか！
もったいないなーと思ったのは従者と銀橋で切り結んだ後（ここの切り結びは従者が一人だったこともあって本公演よりも沢山剣をあわせてた）の「クリスティーヌ！」っていう絶叫が、言い捨てっていうか…次の動作に意識向いてるな…と見えた事。
■カルロッタ：仙名彩世
凄い良かった！ 初めからアニメ声というか、声音使い分けて顔芸して細かいアドリブ挟んだり…今回のアドリブ担当はカルロッタか、と。
花柄ワンピでショレに「つまり冬だ！」と言われた時はワンピをまるで背負い投げのようにばふっと。
ビストロでは契約した所で以後カット（タイターニア役をやってもらうわ、のセリフはなし）だったので、これ見よがしにダンっと足を踏み鳴らしてはけてった。
クリスティーヌへの薬は作った後で「ちょっと臭いわね」と言ってみたり、まるでビール飲んだオヤジのよーに一々「ぷはーっ」ってやったり。ホントに一々笑いをとってくれた。
■アラン・ショレ：輝良まさと
はまちゃんがブラック悪役じゃない！← 幽霊なんか怖くない！ っていうショレでした。多分本公演のどちらのショレより幽霊怖くない人種。嫁の方が怖ry
ヴァレリウスに部屋を追い出される所では衣装係のメジャーに引っ掛けられて追い出されてました。
カルロッタの花柄ワンピのアドリブで「それはあなたが着ればぁ？」と言われて自分に当てながら「俺が？」とか言いつつはけてったかな。
妻が変わり果てた姿で…の所は愛妻家っぷりが凄い滲んでた気がする。
■モーク・レール：日高大地
今回はちゃんと追いかけたぞ日高くん！ いやぁイケメンやった！ カルメンのシーンが無かったから、出番は減ってたけど、コーラスとかで歌ってたし。本公演と同じくらいの年齢かなーと。
エリックストーリーのコロスは初め見つからんかったけど、途中から捕捉。
■リシャール：水美舞斗
オーベロン様！ 歌ウマ…！ なにこの歌ウマだらけ…！
■セルジョ：柚香光
かれーちゃん。カルメンのシーンが無かったのは残念だけど、パリのシーンから存分にさんばか内存在感を発揮してました。
コロスにいても目立つねかれーちゃん。
■ソレリ：月野姫花
初日にも見たひめかのソレリ。もちろん初日よりよかったよ！ 他の人より一日の長、というか、余裕が感じられたような気がする。
あとはもう、タソがナチュラルすぎて何も言えないとかマダムドリーヌは本役ほどカルロッタ嫌いをあからさまにはしてないとかそういう…
ホントに新公でこんなハイレベル…と終わってからふわーっとした気持ちでした。初日の帰りによくある症状。まよちゃんの慟哭は、見ててとても苦しい。それが伝わってくる。こんなもう一度ならず何度でも見たいと思う新公なかなかないかも…（ファントムっていう演目を気に入ってるってこともあるけど）。
東京で見る人、期待しまくってていいと思うよ！
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