2011年10月9日日曜日

「黄金の世紀―馬越長火塚古墳とその時代―」豊橋市美術博物館

 鉄道の日記念きっぷを使って東へ行って来ました。とりあえず登呂だけにしようかとも思ってたんだけども…いや、豊橋も行けるんじゃね? と思って途中下車して豊橋。何が一番困ったって路面電車の乗り方がわからん…! いや、路面電車ってむずかしいよ後払いなのか先払いなのかとか乗り口とか下り口とか。もちろん乗り場もよくわからんしさ…。京阪石坂線とか嵐電も路面電車といえなくもないけどあれは道とは別に線路があるから厳密には路面電車ではないような気がするし(浜大津のあのへんは路面電車っぽいけど)…広島の市電も乗り方困ったな…。困ったときは教えてグーグル先生…! で乗り切りました。豊橋市電は先払い。
 っていうか豊橋市電のなにこのド派手な車体。花がついてて中には提灯下がっててよく見れば屋根とかに電飾ついてる…キャンペーン車両なのか…!?

 相変わらずのきったないメモを解読しつつ展示内容できになったコトとか。
 まず、入り口で配布されてる展示解説がすごくいい。完結に、用語とか、思ったより沢山(っていうかほとんどこればっかってくらいに)展示されてた馬具の説明がA3両面にまとまってて、詳細なのが展示室ごとにあるのもまぁ至れり尽くせりなんだけど、こういう、完全に補完するためだけのペラ一の解説資料いいなぁ…かさばらなくて見やすい。ただ、展示室の構造っていうか順路がわかりにくかった…通路にそって歩いて行って、あ、次この部屋? みたいな。うっかりスルーしかけた部屋もあって…順路表示があるといいな。次ここ、みたいな。
 浜松市博物館も協力してて、浜松市博といえば夏に銅鐸銅鏡の展示を見に行って鏡が三角縁神獣鏡ばっかりか…と思ってたとこなんだけど、今回は三角縁神獣鏡が最初にあった以外は画文帯神獣鏡とか内行花文鏡とかも並んでて、全部で…何種類あったかな…枚数的にも10枚以上並んでた。…ただ、鏡だけじゃなく、短甲にしても馬具にしても、時代ごとに区切ってるから、モノとして同じ種類の鏡とか杏葉とかがそれぞれの展示室にある、っていうか…。けどこれは展示の順序がモノじゃなく時系列だから仕方ないよなぁ。
 で、だ。
 なんにせよ馬具の数が半端ない。もうこれそのまま馬具オンリーの展示にしても良かったくらい充実してる。このあと行った列島展では滋賀県高島市の田中36号墳の轡が展示されてたんだけど(これ自体は去年の夏にも滋賀県内で展示されてるのを見てる)、正直、こっちのがすごい。っていうかすごいものを集めてる。どうやら展示替えがあって、藤ノ木古墳の馬具も出てたらしい…前期に。これはもう橿考の博物館にまた見に行くしかないか。
 馬具は、前半の展示だと三ツ山古墳の鏡板付轡が鎖の部分まで残っててこれすっごいなぁ…と。轡だけじゃなく、杏葉や雲珠、辻金具の数も半端無かった。杏葉は時代を追ってその形の変遷がわかるだけの数が揃ってたし、特に特展の副題にもなってる馬越長火塚古墳の馬具がほんっとにすごい。金の残りもすごくいいし、辻金具もずらっと並べられてて、よく見ると形が二種類あるのもわかりやすい。四隅の金具が『+』位置のと『X』位置のと。
 あと、鏡のところでこれは面白いなーと思ったのが鈴鏡。初めて見たんだけど、漢式鏡を真似て作った(ってことは擬漢式鏡?)鏡で、周りに鈴がついてる。展示されてた鈴鏡は周りに7個鈴がついてた。鈴といえば後の方に三環鈴も置いてあった。それから馬具にも鈴がついてるのもあって、車神社古墳の鈴杏葉が置いてあった。面白いなーと思ったのは東国の葬送風習に使うという石枕。…確かに西では見かけない遺物かも…。
 土製品類は豊田大塚古墳の巣駅の台付四連蓋坏と同短頸壺。どっちもほぼ完形品。埴輪はどう山古墳の蓋形埴輪と鞘型埴輪。どっちも変な形(変って言うな)してる面白い埴輪。
 展示室の間のロビーみたいなところに関連する遺跡の報告書も置いてあって、これ…いいなぁ…見る人がどんなけいるかは別として、報告書のカラー図版が全部パネルにして展示されてるわけでもないし、発掘された時の写真とか、展示されてないけど他の出土品とか、もう一歩踏み込みたい人には嬉しい心遣いかも。…いや、後で図書館いけよ、っていうのは簡単だけど、そこまでもなーっていうかどこの図書館にも入ってるってもんでもないしさ報告書なんて。まして県外だったら余計に。報告書だけでなく、他にも博物館の過去の図録とかもあったから…普段から閲覧スペースなんかな。そこに特に関係するものがわかりやすく机に載せてあったみたいな。

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