2011年11月29日火曜日

星組『オーシャンズ11(新人公演)』宝塚大劇場

いやー楽しかった! 全体的に設定年齢が若返ってて(そりゃな)、その中で異彩を放つ…というか貫禄溢れる真風。もうさ、新公レベルじゃないもの。五輪代表で言うところのOA枠。さもなきゃ今年のU-22の中にいる清武。もしくはサンガU-18の中に立つ久保裕也。ていうか真風が真ん中にいると「新公」ってよりも「こういう公演」っていう感じがする。それくらい真風の存在が際立ってた。
 挨拶でキトリに「ゆりか」って呼ばれて挨拶に立った時の声がもう男役そのもので。もう完成されてるわこの人…。

 新公はパンフ見て最初あまりにも…場面の前後入れ替えが多くて戸惑ったんだけれども、見ててそんな違和感はなかったです。カットされたシーンは2幕冒頭の蛇のシーンや、新しいマジック装置をダイアナがテスに見せる場面、それからエル・チョクロでの「ネバーギブアップ」の歌でした。後は同じ場面でも上下が逆転してたり銀橋に出たり。

 以下、個別に感想ですが相当にばらつきがあります。

ダニー:真風涼帆
 いやもうホントに存在感が半端ない。別にもう新公主演とかいらなくね? ってくらい完成されてる。歌も…メイちゃんでずっこけたんだけどその後はノバボサもランスロットもそこまで気にならなかったし…うん…うん。
 っていうか開襟しすぎやろ。どこまで開けてんの。オールバックと相まってとても…ホストです。なんでネックレスしてないんですか、ってくらい。
 あと、囚人番号は新公仕様で「718番」になってました。真風の誕生日。

ラスティー:芹香斗亜
 いやー普通にスマートな相棒でした。テスとカジノで遭遇した時の腰が引けた動きは面白かったけども。あと、リビングストンを迎えに行く時に動きが…変。ハイパースーパーなんちゃらのところもひとつひとつ動きがついてました。「~~なくね?」の所では後ろから麻央くんの腰にがっと行ってました。
 あと、あのお医者さんね!! とよこさんの渾身のコスプレをどうやってくるのかと思えば…シルバーの…なんだろう…実験中に試験管爆発させた科学者みたいな鬘(もっとマシな言い方はないのか)に瓶底メガネ。そうきたか…!! さしものみっきーもここは苦笑w

ソール:大輝真琴
 ほんっとに上手かった。個人場面としては最初の競馬場のシーンでは老けた演技がいまいちかなーとか思ったけどグイグイ来たね! ライナスに「飛べ、飛ぶんだジョーライナス!」ってやる所あたりではぎっくり腰もすごくサマになってた。
 それでいて小ネタというか、小芝居がまた徹底してた。一芝居打つ所ではセリフのサ行を全部しゃ行に置き換えて喋ってて、時折ぽろっと関西弁が出る感じ。「金庫室にはお入りいただけません」「なんでや(真顔でかつ即座に)」もう劇場中からクスクス笑いが止まらない。
 レッスンをつけるシーンでは「(くるっと1回回って)びーばー(両手を上に上げる仕草)さんば(メルシーボークーの時とかと同じ右手)」でした。ここでもノバボサ!(先に千寿はるくんがちらっとノバボサネタをやってたので)そして全員で「びーばーさんば」とやった後で「俺もソールだからな」でした。確かに!!

フランク:十碧れいや
 ともみんとキャラ作りは同一方向…っていうか、原作がある以上はそこに寄っていくのは当たり前なんだろうけど。ほんとに全く同じ路線を踏襲してるな、という印象でした。…若いけど。ビジュアルは文句なしにかっこ良かったですとも。
 カードやチップの取り扱い方がなんていうか…慣れてないというか、逐一そこに気をつけてるな…ってのがなんとなく見えた気がするので東京はもっと自然にカードとか触れるとカッコいいんじゃないかな。

リビングストン:麻央侑希
 出てきた時から全力で「THE☆麻央侑希」でした。私の中の麻央くんのイメージが変な方向で固まってるような気がしないでもないけどその変な方向のイメージを毎回裏打ちしてくるんだからひょっとすると間違ってないのかもしれない。
 それはさておき、ほんとに…新公主演したからなのかそれが麻央侑希だからなのか。はっちゃけまくりである。イェイイェイしながら片手側転したり(スゲェ)ロシアに扮しての電話の所では鼻つまんで言ってた。

バシャー:紫藤りゅう
 マジック指導、というよりイエンと組んだストリートマジシャンで、でも人前でやるネタはよくあるステッキとか花束とかで全然投げ銭は入らなくてがっくり…してたら横でイエンの大道芸が拍手喝采浴びてる…

イエン:瀬稀ゆりと
 バトンの代わりに大道芸アイテムを持って…あれ結構難しいと思うんだけど…。ビールマン決めてみたり足ぴしっと上げてみたり。体柔らかいねー…っていうかあの姿勢できるってことは絶対腹筋割れてるよ←

モロイ兄弟:漣レイラ・音咲いつき
 ビジュアルごと本公演を踏襲。れんたのあの…羽つきをレイラくんはさすがに着こなしてました。さすが。あと、やっぱりこの双子ものすごい可愛い。れんたとみっきーが可愛いのもあったけど、この役自体がとても可愛い。だから新公でもその可愛さが全く変化してない。

ライナス:礼真琴
 冒頭の総踊りで出てきた時から何この可愛い子!!(おちつけ)本公演の黒塗り編みこみのネグロイドの少年っぷりも可愛かったけど、新公は茶髪をふわっとさせてて(リーゼントとかでは全くない自然な髪型というか…)なにこのハイティーン…に片足突っ込んだような…! 美少年がおるで…。
 Mr.Pickpocketの所ではもう持ち前のダンスセンスと歌唱力で…どーんと。本公演でもあんなけ歌うと思ってへんかったからね…うん…。もう安定感っていうか信頼の域…。で、ダニーと出会ってからヘタレ丸出しで大体いつも泣きそうな表情っていうか眉毛ハの字っていうか。…可愛い。それが金庫の鍵開けたら一気に強気な表情になってんの。…素敵。
 真風のライナスはスレた大人…っていうか二十歳超えてる感じがしたけど、ことちゃんのライナスはグレたハイティーン。ハイスクールサボってるだろ、みたいな年齢に見えた…。
 小芝居の中で、真風は「きゅうり!」って罵られてたけどことちゃんは「玉ねぎ!」でした。…たまねぎ…。

テス:音波みのり
 一番出番が本公演から変更になってるんじゃないかな、ってテス。最初の登場は本公演では蛇の場面で来てた白ドレスだったし。はるこも慣れてるし、安定といえば安定して…はいたんだけど。真風とはるこの最後の歌ね…あれが…えっと…これでいい…んですかね…? と若干不安を覚えた事は白状しておきます。
 しかし衣装が全体的にブカブカに見える…ていうか胸があまっt(ry ねねちゃんだから仕方ない。

テリー:天寿光希
 ブラックみっきー! みっきーこういう役似合うねぇ…ぽんぽんブラック。そして眉間の皺がとても…いい…。
 でも「僕が君を守る」とか言ってテスの手を取るみっきーはドコから見ても完璧な王子様でした。ホントにあそこは二人の世界でした。…そういえばあのシーンで下手側のテーブル席がうまく作動しなくて、裏方さんがセットの足元をがこんっと開けて閉じてがっと出してたな…。
 でもってみっきーも顔芸に定評があるもんだから…一々面白い。一瞬で真顔に戻ると超怖い。歌もうまいし。凄むとまじこわい。しかしそれがいい。

ダイアナ:稀鳥まりや
 もうマジで「クイーン」でした。高笑いとかほんっとにすごい迫力やった…。
 テリーのマジック装置前での一人芝居(ジャケット掴まれてばたばたばた)の時にはひょこひょこっと寄ってきて「大丈夫ー?」とか言ってみたりしてマジ女王様…!

リカルド:千寿はる
 ネバーギブアップの歌がなかったから、カジノに向かう時は「ぷぷっぴどぅ!」とかなんとか言いながら。
 店をラスティーに貸す所では「わしも踊れるんじゃ」と言いながらノバボサのあの両手を上下させながら手拍子をするあの動きを。ポーラの「浮気しないでよ」の後にぼそっと「するよ」と入れてポーラが「しないもん!!!」とか言い返してたような。

テレサ:優香りこ
 すごい肝っ玉母さんというか、強い女性でした。「おじいちゃんっ!!!」と呼び止めた彼女はとても強かった…。

ブルーザー:飛河蘭
 レインボートサカ! しゅうくんのブルーザーよりもチンピラ度がUPしてました。頭からっぽ度は同じくらいかも。

マイク:夏樹れい
 夏樹くんを最初に認識したのがメイちゃん…っていう…女装かよ、っていう私にとってここまで個人認識しやすい夏樹くんはそれ以来でした。ことちゃんよりも年齢高めの、3ジュエルズと同年代、って感じでした。…ことちゃんは学年差も相まってホントにお姉さまと子供、な感じだしね…。うん、かっこ良かったし、歌声聴くのも記憶にあるかぎりでは初めてだし。いいもん見た。

 あと、ちょっと今パンフ開いてなくて誰か確認できないんだけど、なんか妙にお団子鬘が大きな子がいて…えっと…それはそれでいいの…? バランスとかいろいろおかしいけど…。と気になったくらいかなぁ…。

 相変わらずgdgd書いたけど、ほんとに楽しかった! もっかい本公演見たくなった…けどチケットも日もないのでこれは…DVDを買うフラグなのだろうか…。

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