2009年7月5日日曜日

エジプト特集

 やっぱ一番上手いのは4ch、毎日放送(TBS系列)。あの吉村先生がいるから、正統派で過度な演出の少ないまじめな内容で作ってくる。作り慣れてるというか、『世界ふしぎ発見』というご長寿番組で培ったノウハウとコネってのもものすごく大きいんじゃないかと思う。一方で(私的に)非難囂々なのは10ch、読売(日テレ系列)。バラエティ化しすぎて演出が過剰。スタジオでの芸能人のトークとかは正直いらないし、もっと言うなら現地に芸能人が行く必要もないと思うのですよ。エジプトってだけで、食いつく人はそらもーたくさんいる訳だから、映像と、ナレーションと、学者へのインタビューだけで十分というか、その方が手を抜けないからしっかりした物が出来るんじゃないかとも思う訳です。
 …ってのが全体的な話。内容にしても、過度にドラマチックにしようとしたり、超常現象的に仕立てようとするのには拒否反応さえ覚えてしまいます。
 エジプトの話じゃないけど、イタリアのポンペイの特集の時に(単独じゃなかったかもしれんけど)、逃げ遅れて亡くなった人の骨とかが出てくる訳ですよ。あそこ、火山灰というか、火砕流というか…あれ何て言うんだっけか…礫みたいなヤツ。あれに埋もれた人の形に空洞が残ってたりして、調査の時にそこに石灰とか流し込まれて型が取られたりしてるんですよ。それが展示されたりしてる訳ですが、芸能人がこれを見て、涙を流したりする訳ですよ、可哀想、とかそういう。…違和感。ここらへんが歴史として考えるか『人間』として考えるかの違いになってくるんじゃないかとも思うけど、正直、縄文人の骨を見ても何とも思わないのですよ、私は。ポンペイの人型を見て泣くような芸能人は、吉野ヶ里で骨に鏃が刺さった人骨を見ても泣くのか? とかね。まぁ学者はいちいち感傷に浸っていては研究出来ないのでちょっとおいとくとしても、何千年も前の人に感情移入するって…? 演出じゃないの? みたいなね。
 そんな目で見てるけどエジプト特集とかがあると結局見ている訳です。…そう、だから芸能人とかなくても見るんだって。エジプトってだけでさ。

0 件のコメント:

コメントを投稿