2012年5月12日土曜日

「憧れのイヴニング・ドレス」神戸ファッション美術館

六甲アイランドにある神戸ファッション美術館で7月3日までやってる「憧れのイヴニング・ドレス ―パリ・オートクチュールを中心に―」を見てきました。単に綺麗なドレスが沢山見られるー…くらいの軽い気持ちで見に行ったのだけど、1時間は楽しめました。宝塚のコスチューム物で見るようなイブニングドレスから、19世紀末、20世紀、現代…のイブニングドレスやアフタヌーンドレスなどなど。
 宝塚でコスチューム物好きな人は絶対見に行って損はないと思う。グラフのお気に入りの衣装? かなんかのコーナーで、衣装の細部がアップになったりしてるけど、ホントにああいうの。スパンとかビーズとか、ホントに細かい職人芸。19世紀の白レースはさすがに黄ばんでるけれども、そんなの気にならないレベルで見応えがありました。
 あと、数は少ないけどパターン解説や型紙の販売もあったのでレイヤーさんも参考になったりで楽しいんじゃないかな。
 19世紀の赤いバッスルスタイルのレセプション・ドレスの刺繍がすごく綺麗やったんやけどあれは…手作業なんかな…。19世紀のドレスはやっぱりボリュームがスカートの膨らみが大きくて、装飾も繊細。20世紀になるとコルセットとペチコートで作ってたきゅっとふわっとがなくなってすとーん、としたシルエット。現代になると……よくわからん。デザイナーの挑戦、とあるけれど、なんかもう…アルミで作ったイブニングドレスとか( ゚д゚)ポカーン あまり挑戦が過ぎると着る人を選びすぎるよなぁ…とも思ったり。…いや、イブニングドレスを着るような人ならきっとこれを着こなせる人もいる…のかもしれないけど。
 21世紀のそういう…革新的すぎるのはさておき、20世紀のドレスは19世紀とはなんていうか…視野が世界的というか。素材やモチーフがヨーロッパから抜けだしたというか。とんぼ玉とか、東アジア的な芍薬の刺繍とか、メソアメリカ的なモチーフのビーズ刺繍とか…。ビーズ刺繍だけでロングの背面全部作ってるとかもうマジクレイジーやで…。職人芸に脱帽。
 あと、時代によって材質が違うのもよく分かる。クレープが出ると古代ギリシャ的なドレープの細かいドレスが沢山出てくるし、化繊が登場するとそれまでなら刺繍だった所が一気にプリントになってたり。スカートを膨らませてた時代にペチコート重ねるのが金属製の釣鐘に変わったように、使う布の量は確実に減ってきてるなぁ…と。
 最後の展示室の壁面つかってフランス革命前からの流行の変遷が並べられてて、あの構造ってこうなってたのねー…ベストとジレの違いとかなんのこっちゃ状態のファッション用語音痴でもわかるこの解説。ちゃんとアフタヌーンドレス(デイドレス)とイブニングドレス・カクテルドレスの違いも説明がありました。…けどイブニングドレスとボールガウンの違いがよくわかりません…(´・ω・`)
 入り口にあった和紙を使ったドレスも…すごく綺麗やったけど和紙使用量48m……よんじゅうはちめーとる。でもまぁペチコートだけで膨らましたドレスと思えばそんなもんか…。
 あと、出口近くに再現されたナポレオン1世の戴冠式の衣装が展示されてたんだけど…重そう。20kg、着るのに1時間、と聞いて…さもありなん。マントとかマジ絨毯レベル。

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