2011年7月19日火曜日

雪組『灼熱の彼方~コモドゥス編~』バウホール(千秋楽)

 あっという間の千秋楽です。冷静になって考えれば(いや、そこまでせんでも)オデュセウス編5日8公演+コモドゥス編5日8公演の合計10日16公演だったハズなのですが。うち5日劇場に足を運んで合計6公演見た私はもうアホでしかない。うん、分かってる。ちょっとやり過ぎた気がする(気のせいでは)。でもその甲斐あって雪組下級生のせめて男役は割と人数顔と名前が一致した…ハズ。

 そんな千秋楽ですが。まずは開演前、幕の向こうで気合を入れる声が客席まではっきり聞こえてきて(何言ってるかまではわからなかったけど)、なんていうか、微笑ましい気持ちになりました。多分客席全体がそういう気持ちだったのか、一気に和やかな笑い声に包まれてました。
 千秋楽とはいえ、大劇場公演のようにアドリブが飛び出す訳ではないので(さすがにね)コモドゥス編の初日にほとんど触れなかった人についてだけ(だけ?)書こうと思います。

 あ、先に挨拶について書いとく。詳しくはスカステニュースで流れるかとは思うのですが、朝風くんの挨拶が割と長くしっかりとありました。…内容もしっかり。初日の挨拶がまだ女の子声で初々しかったことを思うと、短期間での成長ってすごいなぁ…と挨拶一つとっても思った次第です。
 なぎしょの挨拶はほんとに今にも泣きそう…な感じでした。多分幕が降りたら号泣するんやろなぁ…と思いつつ見てました。「コモドゥスは孤独でしたが私自身はそうではありませんでした(意訳)」という発言の頃に後ろの千風カレンちゃんがほんとに乳母のような視線で(いや、コモドゥスの乳母ではないが保護者みたいな視線という意味で)静かに涙を流していたのがすごいぐっと来ました。
 ほんとに初めての主演で、頑張って頑張って頑張ってやってたんやなぁ…というのが伝わってくるかのような挨拶でした。新公主演経験なくていきなりの、WSとはいえ、バウ主演やもんな…。
 なぎしょがいっぱいいっぱいになったところで、「幼なじみのオデュセウスにバトンタッチしたいと思います」とさきなが前へ。
 さきなの挨拶はさすがに新公と、前半の初日・楽とやってるから流暢なんやけど、それでも感極まってる様子が伝わってきて、「コモドゥスに『もう戻ることはできないのか』というセリフがありますが、この『灼熱の彼方』という作品をもう演じることがないということをとてもさみしく思います(意訳)」みたいな挨拶があって、あぁ、大きい経験になったんかなぁ…と。
 んで。ここで再び「コモドゥスに代わりたいと思います」と既にいっぱいいっぱいのなぎしょにマイクを返す(比喩)さきな。
 なぎしょの「言葉では言い表せません」の感謝のあとに、全員で「灼熱の彼方」をもう一度歌って幕がおりました。
 2回目のカテコでは真ん中になぎしょとさきな。ちょっとコントでも始まるのかとおm(ry …で、みんなを呼んで(「どうぞ~」と)またお礼をして終わりました。

 で、あとはコツコツ。オデュセウス編より追加の分だけ。

■コモドゥス:彩凪翔
 シスコンっぷりがすごいよかった(いきなりそれか)。暴君らしさとかはオデュセウス編からひき続いてなんだけど、暴君になる前のキラキラしていたコモドゥスの姿がすごい王子様(ただしシスコン)で、時間軸が飛び飛びになる分だけくるっと振り返ったらキラキラ過去モードだったり、ギラギラ暴君モードだったりで見てて楽しかったです。
 マルクスに対して悲しみと憎しみをぶつける所は新公マーキューシオを思い出しました。そういやあの新公マーキューシオは見ててほんとに苦しくなるようなマーキューシオやったわ…。
 一箇所どうしても気になるのがアンヌを追放するときに「召使!」って呼ぶとこ…なんでそこだけ役柄で呼ぶのん…固有名詞ないなら「おい誰か!」でええやない…。

■オデュセウス:彩風咲奈
 出番が少し減った分だけキラキラ具合が増した気がします。っていうかコモドゥスに見えているオデュセウスの姿、だからすごいキラキラしてんの。眩しいくらいの理想。

■ウィビア:星乃あんり
 もうね、何この可愛い妹。なぎしょとの身長差でデュエダンの片手リフトとかマジすごい。
 あと、コモドゥス編3回見たうちの2回はコモドゥスとオデュセウスの戦いの跡でコモドゥスのマントが方肩落ちてたんだけど、それも「私はあなたを愛しています」と言って歩み寄るタイミングでそれぞれ落ちてる側は2回とも左右違ったんだけども上手いことそっと直してた。なにこの出来た妹!

■ナルキッソス:朝風れい
 後編に入って出番が増えた!! OP直後の剣の稽古でやっと『剣術指南役』という役柄にふさわしい立ち回りが。
 あと紗幕前での「奴隷を戦わせるんだ」のセリフ、前半初日はほんとに早口で、若々しい感じだったのが、千秋楽になってずいぶんゆっくりと、落ち着いたセリフ回しになってた印象です。この10日で10年以上年取ったね←
 っていうか今日の千秋楽は冒頭からずっと前髪が一筋はらっと落ちててそれが気になって気になってきにn(ry 全ツロックオンで朝風くんの前髪はらりでギラギラにキザるのを見て落ちた私にはそこ大事なポイントでした。

■マルチア:雛月乙葉
 「だって…なぁ」というセリフが実は前半初日から割とずーっと気になってました。そんな男勝りな口調にせんでもええやないの折角の美人さんやのにさ!

■エクレクトゥス:透真かずき
 やっぱフィナーレの白衣装のりーしゃがキラキラしすぎてほんとに辛い(目線が外せない的な意味で)。衣装が重いという話を聞いたけれど、よーく見てみれば確かに重そうだ…マントが。
 エクレクトゥスもナルキッソスもあまり表情動かさないんだけど、どこだったかな…すごいコモドゥスを睨みつけてるようなシーンがあって、「あ、今殺意覚えたんかな」と思って見てました。

■ルッキラ:透水さらさ
 おねーさま! クールなおねーさま! ウィビアに向かって「それでも私の妹かい」って言う所とか、ウィビアは冷たいとしか思わんかったんやろうけど、姉としてウィビアを心配してた所もあるんじゃないかなぁ…。っていうかルッキラは未婚なのか? 適齢期逃しつつある気がs…
 けど過去のシーンではもっとこう…なんていうか、クールというよりもクレバーな感じだった。コモドゥスが変わってからルッキラも変わってしまったのかな、と。

■スプリウス:月城かなと
 スプリウス、としてではなく、ジュピターの丘の墓守がほんっっとに上手くてさ! いや、あのモップのような頭はどうかと思うけど← ほんとに上手かった。開き直りの域…っていうとちょっと違うかもだけど、召使役がちょっと固いかなーとか前半見て思ってたのが嘘のようだった。酔っ払った浮浪者じみた演技めちゃくちゃ上手いよ…。

■アスペル:真那春人
 アスペル、としてはもう…モブなんだけどさ。怪我をしてティルティウス(打ちにくいわ!)に支えられてる所の顔芸はもうさすがとしか。
 バイトとして剣闘士としても踊ってるんだけど、ここでコモドゥスに最後にトドメをさされるのがまなはるってのが…なんて適材適所なのか。その後のゾンビ化した剣闘士の中でも異彩を放つまなはる。さすが。

■ファナス:煌羽レオ
 オデュセウスとアンヌの逢瀬に高笑いで乗り込む所以外は出番ほとんど変わらず。相変わらず上手いなぁ…と思って見てました。踊りも歌もね。フィナーレはセンターでキラキラ笑顔だしさ。
 煌羽くんの「あなた」呼びが密かにツボっていた事を最後なので白状します。

■ティルティウス:悠斗イリヤ
 打ちにくいわ!(まずそれか)ていうか煌羽レオは一発変換しないのに悠斗イリヤは出てくるGoogleIME…。
 顔と名前が一致してなかった可愛い子(マテ)も最後に来てやっと「ああ、あの可愛い子がイリヤくんなのね」と。顔自体は識別できてたのでカチッとはまりました。この子もキラキラ笑顔が眩しい…! 大劇場でも頑張って探す…。

■オデュセウス(少年):亜聖樹
 歌う場所が変わったけど、やっぱ上手いなー…と。大劇場でも歌声聞きたいなー…。
 アンヌの手を握った後のお互いのぎくしゃく感がマジ可愛い。なにこの微笑ましい二人。

■コモドゥス(少年):桜路薫
 OPの総踊りから次のナルキッソスに指南を受けるシーンまでひき続いて舞台上に残って、ナルキッソス相手にすごい打ちかかっていってた。あれ、かなり危ないよね…ほんとにナルキッソスと剣を交えて、ナルキッソスが受け流してるもの…。
 歌う場所がOPではなくなったので、声もわりかししっかり出ていたかと思います。それより、その前のシーンで「説教が長くて」と言って上手に向かって舌を出すシーン、ここ、ひょっとしなくても日替わりじゃなかろーか。初日は「イー」ってしてて、3日目はアカンベーで、今日は手で口を横に引っ張ってた気がする。

■ガルス:天月翼
 安定のヒゲ!(そこか) 一度覚えたら忘れなさそうな顔だなーと思ってさくっと覚えました天月くん。
 元老院以外にも召使とか剣闘士とか兵士とかいろいろやってはるんやけど、召使の時は下の丈があってないのか(そんなこともないかと思うけど)踝が見えるくらいのズボン丈で他の人より短いんだけど、それが余計に召使らしさを出してて、また身長も高く見える。認識してからおとめも見たんだけど、思ってたより身長高くなかった。…いや、雪組サイズとかそういう意味ではなくて、ほんとに小顔やね天月くん。ヅカやのに舞台上で遠近感…? とか思うって相当やで天月くん。
 兵士のときは駆け込み役というか、コモドゥスに報告する役が多かった印象。

■ルキウス:橘幸
 安定のヒゲ!(またか) いや、ほんとに安定感あるヒゲ役者ですよ橘くん。
 橘くんも元老院以外に召使とか剣闘士とか兵士とか…剣闘士で出てきてる場面で、斬られた後でごろんごろんと上下に捌けてる二人がいるなーと思ってたけど、それが多分天月くんと橘くんなんやろな。次のシーンでは召使やから。

 そんなこんなでもうほとんど間を置かずに大劇場公演のお稽古が始まるのかな…大変やな…。次の大劇場公演も初日新公含め複数回観に行くので頑張って探したいと思います。

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